福島第一 凍土壁で“冷媒”4トン以上漏れる パイプ損傷か
01月18日 13時40分

東京電力は、福島第一原子力発電所の建屋の周囲の地盤を凍らせて地下水の流入を抑える「凍土壁」で、地下に埋め込んだパイプから、マイナス30度の「冷媒」と呼ばれる液体が4トン以上漏れ出たと発表しました。

パイプの一部が損傷した可能性があるということです。

「凍土壁」は、汚染水を減らす対策の1つで、福島第一原発の建屋の周囲にパイプを埋め込み、マイナス30度の「冷媒」と呼ばれる液体を流し込むことで“氷の壁”を張り巡らせ、地下水が建屋に流れ込むのを抑える仕組みで、2016年に運用を開始しました。

東京電力によりますと、16日午前、「冷媒」を入れている4基のタンクのうち2基の水位が数センチ下がっていることが分かり、凍土壁の周辺を確認したところ、「冷媒」の水たまりを発見したということです。

水たまりの量はおよそ4トンで、これ以上の冷媒が漏れ出たとみられます。

東京電力はパイプの一部が損傷した可能性があるとみて原因を調べています。

東京電力によりますと、「凍土壁」は「冷媒」が漏れても、溶け始めるまでには数か月かかり、遮水機能は保たれているとしています。

また、「冷媒」は塩化カルシウム水溶液で有害物質ではなく、環境への影響はないとしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20220118/6050016972.html