ソニーグループの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」の開発を主導し「プレステの父」として知られる久多良木健氏は、広がりの兆しを見せるメタバース(仮想空間)について懐疑的だ。

久多良木氏はインタビューで、サイバー空間の中でリアル(現実)のように振る舞うメタバースに「何の意味があるのか」と話す。自身が主導する人工知能(AI)スタートアップでも目指す「リアルとサイバーの融合」とは方向性が異なるとの認識を示した。

個人的な好みがあるとした上で、視界を覆うように装着するためリアルとのつながりが断絶されてしまうヘッドセットは「好きではない」と述べた。

メタバースを巡っては、米フェイスブックが昨年社名をメタに変更したほか、米アップルも仮想現実(VR)と拡張現実(AR)を組み合わせたヘッドセットの開発をすすめるなどIT企業を中心に関心が高まっている。ソニーGもPSVRの後継機を発売する予定だ。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-20/R5XHREDWRGG001