■颯太くんは学校にほとんど行っていなかった
微笑ましい大家族に見えた一家だが、近隣との仲は疎遠だった。颯太くんは学校にはほとんど行かず、親しい友人もいなかったという。

「引っ越してきた小学校5年生の頃に1ヶ月程学校にきて、それからはずっと不登校でした。息子がいうには『颯太くんちはママに赤ちゃんができたから、面倒を見ないといけないんだ』って。
虫歯もたくさんあって、歯医者にも行けていなかったようなので、よほど大変な時期だったのかもしれません。

運動会も修学旅行も参加せず、小学校の卒業アルバムも写真すらなく名前だけ。子ども会に勧誘しても『うちは子どもが多いから』と断られてしまった。中学になっても不登校が続きました。
颯太くんだけでなく、きょうだいも皆学校に来ていない。どうも学校に不信感があったみたいで…」(颯太くんの同級生の保護者)