https://www.youtube.com/watch?v=0VUZ16Vix5A

自民は公明を“なめている”…選挙協力めぐる“すきま風”の裏側

■「なめているんだ、公明党を」

「落としどころなんてない、なめているんだ、公明党を」

静かな声で、しかし、険しい表情で話すのは、ある公明党の幹部。
今年7月の参議院選挙に向け、自民党と公明党の協力がうまくいっていないと言う。自公連立政権のパートナーとして
20年以上も協力関係を築いてきた両党。その関係に、今、すきま風が吹いている。

■ウィンウィンの選挙戦術「相互推薦」

これまでの参院選で、自民党と公明党はウィンウィンの関係を築くことで勝利を重ねてきた。その肝は「相互推薦」と呼ばれる戦術だ。

【1】まず、改選数が1議席の「1人区」では公明党は候補者を立てず自民党の候補者を推薦。1議席をめぐり自公VS野党という構図を作る。
【2】一方、改選数が3議席以上の埼玉、神奈川、愛知、兵庫、福岡の5つの選挙区では、自民党が公明党の候補者を推薦し、
自民党だけでなく公明党の候補者も当選に導くという戦術だ。

ところが、今回の参院選ではその相互推薦について自公の合意がいまだに結べていない。前回2019年7月の参院選では、
前の年の12月に選挙協力の方針で合意していたことと比べると明らかに遅い。公明党の幹部によると、
「いくら言っても自民党が動かなかった」のだという。そして、業を煮やした公明党側の怒りが爆発する。

■「選挙協力見送り」も…公明の重い判断

1月14日、新年はじめての記者会見。公明党の石井啓一幹事長は「自民党の理解が進んでいないのは大変、残念」と
公然と自民党への不満を露わにした。翌15日には公明党のトップ、山口那津男代表が地方組織の幹部との
オンライン会合でさらに踏み込んだ発言を行う。自民党との選挙協力の見送りを検討していると伝えたのだ。
取材に、ある公明党の幹部は「これは非常に重い判断だ」と語気を強めた。

それにしてもなぜ、選挙協力に向けた自民党の動きは遅れたのか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d4dea6d82607f544e6c8723d90f164ce1da0f9c3