津市議選は23日投開票され、24日未明まで続いた開票作業の結果、新議員34人が決まった。津市議会初となる平成生まれの市議2人が誕生。市議の平均年齢も6歳以上若返った。当日有権者数は22万4804人。投票率は43・23%(前回46・42%)で、2006年の合併以降、最低だった。24日には、当選証書が新たな顔ぶれに授与された。

 新議員の内訳は、現職23人、新顔11人。改選を機に60〜70代の議員9人が引退し、20〜50代が中心の新顔が多く当選したことで、改選前に63・1歳だった市議の平均年齢は56・8歳と6歳以上若返った。

 平成生まれの新顔は、共産の中野裕子氏(26)と無所属の保田勝平氏(32)=自民推薦=の2人。ツイッターなどのSNSを使って身近な問題を分かりやすく発信して関心を呼び、同世代の支持を広めた。

 理不尽な校則や性差別への疑問から政治家を志した中野氏は「現場をしっかり歩く。諸先輩の力も借りて生理の貧困、こどもや障害者医療費の窓口負担無料化などに取り組みたい」と抱負を語った。

 小泉純一郎元首相の姿に憧れて政治に関心を持ったという保田氏は「若い世代を代表して出産・子育て支援の充実を目指し、農村と中山間地の危機を市政に反映させたい」と意気込んだ。

 新議員を党派別に見ると、自民4人、立憲3人、維新1人、公明4人、共産1人、幸福実現1人、無所属20人。自民、立憲、公明が改選前の議席数を守り、維新、幸福実現が新たに議席を確保したのに対し、共産は議席を3減らした。

 共産は、昨年10月の衆院選比例区で獲得した津市内の7401票を参考に、改選前の4議席から候補者を3人に絞って市議選に臨んだが、中野氏をのぞいて及ばなかった。大嶽隆司・党県委員長は「中野さんは新しい時代の希望の星。議員、党員として歩み始めたばかりの中野さんを支える体制を整えて市民と手を携えたい」と話した。

 自民は公認4人、保田氏を含む推薦4人が当選した。津市を担当する県1区支部は「若い新人とベテランが組むことで今後の世代交代がスムーズに進む」と評価している。

 津市は昨年10月、元自治会長による不当要求事件をめぐり、幹部46人を含む64人が減給や戒告などの懲戒処分になり、訓告など懲戒未満を含めると155人の市職員が処分対象となった。市議会でも同月、元自治会長と緊密な関係を持っていたとして、田矢修介氏(50)に対する辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。

 さらに市議会は昨年12月、調査内容や調査方法に不備がある市民アンケートを公費の政務活動費を使って数年にわたって主導的に実施していたとして、福田慶一氏(58)に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決。両氏は決議を受け入れず、今回の市議選に無所属で出馬し、当選を果たした。(菊地洋行)

朝日新聞デジタル 2022年1月25日 10時30分
https://www.asahi.com/articles/ASQ1S766QQ1SONFB001.html

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