「民主党」2党に案分 立憲民主と国民民主、比例で同じ略称
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衆院選の比例代表で、立憲民主党と国民民主党が党名の略称をともに「民主党」と届け出たことが話題となり、県選管に複数の問い合わせや苦情が寄せられている。同じ略称は公職選挙法上は問題なく、「民主党」と書いた場合、開票所ごとに両党の有効得票数に応じて案分して割り振られる。総務省や県選管は「正式名称で書いてもらうのが一番」と呼び掛ける。
 総務省などによると、自民党(自由民主党)や社民党(社会民主党)は、届け出た略称が違うため、案分の対象にならない。二〇一九年の参院選では立民は「りっけん」、国民は「民主党」の略称を使っていた。
 二〇年九月に国民が分裂。多くは立民に合流して新たな立憲民主党となり、残った議員は新たな国民民主党をつくった。その際、両党が「民主党」を略称として届け出た。
 立民によると、今年八月ごろ、党内で「立憲の名になじんできている」「本来取れるはずの票が取れなくなる」などの声が上がり、略称の変更を議論した。しかし、公選法の規定で略称を変更できる衆院の任期満了九十日前を過ぎ、間に合わなかったという。
 一方、国民の担当者は「特に見解はないが、どうして向こうは同じ略称にしたのかなというのが正直なところ」と困惑。「比例代表では『国民民主党』と書いてもらうように呼び掛けている」と強調する。