しかし、万里の長城は総延長こそ世界最大級ですが、壁が一繋ぎになっていないため、敵の侵攻を物理的に食い止める効果は薄かったとのこと。
実際に、17世紀に女真族が中国北部から一気に攻め入って北京を平定し、明王朝滅亡後に清王朝を築きましたが、これは万里の長城が女真族の侵攻を止められなかったことを意味しています。

明王朝の滅亡につながった女真族の侵攻を許したことは、万里の長城の長い歴史で最も大きな失敗だといわれ、中国では19世紀まで「万里の長城は非常に高いコストを支払っただけの愚策である」と、否定的に評価されていたとのこと。
また、万里の長城は長い年月をかけて民衆の労働力によって建設されたため、「皇帝の圧政の強力な象徴」となってしまったことも、悪印象を強調する一因となりました。
https://gigazine.net/news/20220129-china-great-wall/