SNSで拡散、反ワクチン情報…真偽確かめるには
https://www.yomiuri.co.jp/column/wideangle/20210913-OYT8T50001/


新型コロナウイルスのワクチンを注射した実験用のマウスが、2年後にすべて死んだ――。今年4月ごろ、こんな情報がSNSで拡散された。しかし、すぐに専門家から論破された。

実験用マウスの寿命は2年ぐらいで、死ぬのは当たり前。そもそも新型コロナのワクチンが開発されて、まだ2年もたっていない。しばらくすると、今度は「実験用の猫が死んだ」というデマが流れた。
新型コロナの情報発信サイト「こびナビ」副代表で米国在住の医師、木下 喬弘たかひろ さん(36)は、こう言って苦笑する。「ウイルスだけでなく、デマも“変異”するんですね」

お笑いのネタのような、本当の話である



◇普段、主に新聞やテレビから新型コロナの情報を得ている人は、SNSをのぞくと驚くかもしれない。正しい情報も多い反面、反ワクチンの情報が次から次に目に入ってくるからだ。

 気をつけたいのは、「一見、それらしい」データや事実を示す誤情報やミスリードだ。例を挙げよう。

  誤り〈1〉 「3回目接種が始まったイスラエルでは、接種率が高まるにつれて感染者数が増えている。一方、接種が進まない国では感染爆発は見られない。ワクチンを打てば打つほど感染は増えるのだ」