振り返れば美来がいる


――声優の仕事を10年続けてきて、よかったなと思えることは?

豊田 ひとつは、自分が人生で経験したことがお仕事に生かされたっていうのを実感できる瞬間です。例えば私が19歳のときから携わらせていただいた『響け!ユーフォニアム』というアニメは、学生時代に吹奏楽をやっていたので、その知識がすごく生かされたんですよ。そういうときに、自分が歩んだ人生は無駄じゃなかったんだって思えます。

もうひとつは、同期で事務所に入って、ユニットでもずっと一緒に活動してきた伊藤美来(みく)と出会えたこと。10年間を振り返ると、常に何かしらの思い出の隣に美来がいるんですよ。特にギクシャクとかバチバチすることもなく、姉妹っていうよりもはや兄弟のような関係です(笑)。そんな人と出会えたことは、本当によかったなって思います。