芸能界で個性を輝かせるモデルで俳優の栗原類さん(27)

類さんが発達障害であることが認定されたのは8歳の時だった

「類が発達障害と知らされたことは大きな衝撃でした」
とお母さん

 これまでの言動には理由があったとわかった安堵(あんど)とともに、どう対処していったらいいのか、将来はどうなるのか。いくつもの不安が押し寄せてきた。

「極端に恐れ過ぎる必要はないのかもしれない」

覚悟を決め、発達障害についての勉強を始めた。類さんの日常もこれまで以上に観察し、定型にとらわれることなく長い目で成長を見守るよう心がけた。

ニューヨークでは、友達の家に遊びに行くと、その家族が子どもたちみんなを連れて映画館に行くことが頻繁にあり、類さんも毎週のように映画を楽しむようになっていた。

 「もともと短期記憶に問題があったため、勉強はまったくと言っていいほど頭に残らない子でした。なのに、お気に入りの映画に関しては、すべての場面を絵的に記憶し、登場人物のセリフを正確にそらんじるほど」

発達障害という事実をどう本人に説明しようか。切り出すタイミングに悩んでいた泉さんに、その機会を与えてくれたのも映画だった。
魚たちの冒険を描いたアニメ映画『ファインディング・ニモ』を2人で見に行った帰り道、言われたことをすぐに忘れてしまうキャラクター「ドリー」のことが話題にのぼり、「類も同じなんだよ」と伝えることができたのだ。

 「何度も同じ失敗を繰り返し、なんでも忘れてしまうのが常でしたが、『ドリーと僕は同じ』というキーワードのおかげで、子どもながらに自分の特性を理解し始めたようでした」

地元の公立中学校に入学してからも言葉の暴力は続いた。

 「身長は1メートル70近くになり、ハーフで目立っていたからか、上級生からヤジを飛ばされたり、軽い脅しをかけられたりすることが続いていたようでした」

 5月には登校できなくなり、「学校に行きたくない」と閉じこもった。不登校が2週間続いた朝、泉さんは行動を起こした

https://news.yahoo.co.jp/articles/b5847ac06f47e88dba7dfa0d3984259ffa4cbc77