他のウイルスよりも新型コロナウイルスの突然変異率が高く見えてしまう理由


 感染拡大から約2年のうちに多数の変異株が登場したことから「新型コロナウイルスは他のウイルスよりも突然変異しやすいのでは?」と考える人も多いはず。しかし、フレッドハッチンソンがん研究センターでウイルスについて研究するケイティ・キスラー氏は「新型コロナウイルスの突然変異の頻度は、インフルエンザウイルスや風邪の原因となる一般的なコロナウイルスと同程度です」と述べています。

 他のウイルスと突然変異の頻度が同程度にもかかわらず多くの変異株が登場している現状について、専門家たちは「ウイルスの感染力」「動物から人間への宿主の変更」「ワクチンの開発」といった要因を挙げています。例えば、ワシントン・スクール・オブ・メディスン大学でウイルスについて研究しているジェシー・イラスムス氏は「新型コロナウイルスの突然変異率は他の一般的なウイルスと同様ですが、新型コロナウイルスは人々の間を約2年間絶えず循環しているため、感染に有利な突然変異を生み出す機会が増えています」と解説しています。
https://gigazine.net/news/20220201-mutation-virus-sars-cov-2/