賃金・物価上昇が2%達成に不可欠、緩和で後押し−黒田日銀総裁

日本銀行の黒田東彦総裁は4日、物価安定目標の達成について、賃金と物価がともに上がらないと「物価上昇が持続し、2%に達するのはなかなか難しい」との認識を示した。
衆院財務金融委員会で桜井周氏(立憲民主)の質問に答えた。

総裁は、足元の消費者物価を大きく下押している携帯電話通信料の引き下げの影響など一時的な要因を除いても、日本の物価は欧米対比で低いと指摘。
要因として、日本経済の需要回復の遅れのほか、最も大きな影響として「日本企業の慎重な価格設定スタンス」を挙げた。

金融政策運営については、金融緩和を粘り強く続けることで「コロナ禍からの景気回復をしっかりとサポートして、賃金と物価が持続的に上昇していく好循環の形成を後押しすることは必要だ」と語った。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-04/R6R64ZT1UM0X01