■ 「暴走行為に参加」は誤り 今も続く高校生への中傷 拡散された3つのデマ #ファクトチェック

沖縄市宮里の路上で巡回中の男性警察官(29)と接触し、右眼球破裂で失明した高校生(17)に、短文投稿サイト「ツイッター」などで誹謗(ひぼう)中傷が続いている。
本紙が県警や少年側への取材を基にファクトチェックすると「暴走族の高校生」「ノーヘル」「盗難車」「無免許」はいずれも「誤り」だった。

(中略)

一方、少年たちが沖縄署に集まり、投石などをした行為は別に考える必要がある。
高校生が暴力で失明したからといって、警察のガラス窓を壊すのは基本的に許されない。

ただ、同情すべき、酌量すべき部分はあると思う。
警察は少年たちの抗議に耳を傾けただろうか。
「うるさい小僧」と対応しなかったのであれば、決して暴力を肯定しないが、別の手段を執りにくかったのかもしれない。

高校生へのバッシングは、私たちの社会の悪い部分が出た気がする。
安倍晋三政権以降、国民が権力に押しつぶされ、鬱憤(うっぷん)を被害者へ向けるようになった。

性暴力被害を訴える伊藤詩織さんの件が典型で、火の粉をかぶらない権力の側から被害者をたたく。
真実を伝えない権力側から「抵抗しても無駄だ」という感覚を刷り込まれた、一部の国民の悲しい姿だ。

この記事は沖縄タイムス社とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ffa13ebd5de4fad3e113f2e117ad8fecb63592d1?page=2