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米長邦雄
「棋士にとって童貞かそうでないかというのは実は大した問題ではない。
ただし、『いつ童貞を喪失したか』は時に重要な問題となり得る。
修行中なのか、はたまた四段になってからか、あるいはそれ以降か──。
私が知る限りで一番多いのは『四段になってから』なのだが、中には"晩学"の棋士もいるようだ。
名前は出せないが、ある先生は名人戦の七番勝負の真っ只中に童貞喪失と相成った。
それだけなら微笑ましい話だが、この先生は童貞を喪失後、しばらくは対局中も頭の中におまんこがちらついて集中できなかったという。
かつて私は自分の弟子に『盤面を見るときはおまんこを見るときのように集中しろ!』と言ったことがあるが
盤を見てもおまんこにしか見えないとなるとこれは重症であろう。
この先生は結局力をだすことが出来ず七番勝負に敗れてしまった」

──米長邦雄「森下卓先生の不調を語る」より