医学部合格率、初めて男女逆転 | 新潟日報デジタルプラス
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医学部医学科を置く全81大学が実施した2021年度入学者への入試(21年度入試)で、女子の平均合格率が13・60%となり、男子の13・51%をわずかに上回ったことが16日、文部科学省の調査で分かった。データのある13年度以降、初めて女子が逆転した。東京医科大などで女子や浪人生らを不利に扱う不正入試や不適切な得点操作が18年に発覚したのを踏まえ、差別の是正が進んだとみられる。

不正が続いていたとみられる13〜18年度の6年間の全国平均は男子11・25%、女子9・55%で1・18倍の差があった。19、20年度は改善の傾向がみられたが、全国平均では男子が上回っていた。21年度は男子が女子の0・99倍となった。

文科省医学教育課は「男女でほとんど差のない結果で、女子への差別的な扱いがなくなったことが大きく影響したのではないか。女子の合格率だけが低くなることはないとはっきりした」としている。

調査によると21年度、男子は全国で6万2325人が医学部を受験して8421人が合格し、女子は4万3243人中の5880人が合格した。

不適切な入試があったと指摘された10校のうち、岩手医科大、日本大、北里大、聖マリアンナ医科大、金沢医科大、福岡大の6校は女子の合格率が男子よりも高かった。

不適切入試が確認されていない大学でも、女子合格率が男子を上回ったのは、13〜18年度の平均では15校だったのに対し、21年度は36校に増えた。

文科省は、医学部の男女別合格率は受験生に必要な情報だとして、全81校の数値をまとめてホームページで公表している。一般入試や推薦入試などの形式は区別していない。