紙とデジタルのバランスに悩む朝日新聞取締役が描くビジョン、そして記者の役割
(略)
加えて有料課金に移行した結果、無料会員が読める本数が少なくなり、
記事がシェアされず広がらないという負のスパイラルに陥る可能性もある。
さらに言えば、マスメディアの記事は本文中に引用元などへのリンクがないどころか、
URLが記載されていても文字が全角になっているなど、有料の部分においてもUI/UXと呼ばれる
ユーザー体験に乏しい部分がある」。

こうした数々の疑問に対し角田氏は「ニューヨーク・タイムズは関心のある人が“駅売り”で
買うということでやってきたので、紙の広告収入の落ち方が非常に速かった。
それだけにデジタルへの意識改革やシステム開発に対して真剣に、早くチャレンジしたと思う。
その点、朝日新聞は率直に申し上げて遅きに失した」と話す。

「確かに朝日新聞はデジタルに先鞭をつけたが、あくまでも“紙の付随物”だったし、
予見が足らず、全ての記事を無料にしたために"ニュースは無料"という意識を根付かせることにもなってしまった。
各社と同じように有料コースを設けるなどのトライアンドエラーを始めたが、
やはり“紙の新聞づくりでなんとかやっていけるんじゃないか”という時代が長すぎたと思う。
https://times.abema.tv/articles/-/10014828