https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220217/k10013489891000.html

バス運転手休息時間 25年ぶり見直しの議論 来月方針案 厚労省

バスの運転手の長時間労働を是正するため、仕事の終了から開始までの休息の時間を8時間以上などと定めた国の告示について、厚生労働省の審議会で見直しの議論が進められています。厚生労働省は17日、改正に向けた2つの案を示し、労使などで検討を行ったうえで来月方針案をまとめることにしています。

バスの運転手の働き方については、国の告示で仕事の終了から開始までの休息の時間を8時間以上などと定めています。

しかし、1回の勤務を最大16時間とすることもできるため、長時間労働を是正するため厚生労働省の審議会で25年ぶりに見直しの議論が進められています。

17日、開かれた審議会の専門委員会で厚生労働省は、休息の時間について原則11時間以上としたうえで、守ることができない場合は最低限空けるべき時間を設定し、一定の回数を例外的に認める案と、11時間以上を努力義務として9時間は必ず守るべきだとする案の2つの案を示しました。

これに対して労働者側の委員は「働く人たちからは11時間は必要だという声が非常に多く、そうした声を反映させるべきだ」と述べました。

一方で経営者側の委員は「休息の時間を9時間とした場合でも現在より長くなるので大きな前進になると思う。ただ9時間になるとバスの運行本数やダイヤに大きな影響が出てくる地域もある」と話しました。

厚生労働省は来月、告示の改正に向けた方針案をまとめることにしています。