ドルやユーロなど世界の主要通貨に対する円の通貨としての実力が、およそ50年前の水準に低下していることが分かりました。

BIS=国際決済銀行が17日発表した円の「実質実効為替レート」は、先月の数値が67.55と、1972年6月以来、およそ50年ぶりの低い水準になりました。

実質実効為替レートは、ドルやユーロ、人民元など主要な国と地域の通貨について貿易量や物価水準などを考慮して比較し、通貨の総合的な実力を算出しており、その数値が低いほど海外からモノを買う際の割高感は高くなります。

日本が輸入する原油や穀物などの価格が国際的に高騰しているなかでは、通貨の対外的な購買力の低下は家計への逆風といえます。

円の実質実効為替レートは円相場が初めて1ドル70円台に突入した1995年4月の150.85が最高値で、その後は円安やデフレの長期化によって低下傾向となり、円の実力はピーク時の半分以下に落ち込んだことになります。
 ドルやユーロなど世界の主要通貨に対する円の通貨としての実力が、およそ50年前の水準に低下していることが分かりました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220218/k10013490161000.html