今年に入ってから、菅の気持ちに変化が現れはじめた。きっかけは、オミクロン株の感染拡大である。

 「岸田は俺の貯金で政権運営しているだけだ。第7波だって、いつ来るのか分からないのに!」

 今年に入ってから、菅は党の重鎮に岸田への不満をぶちまけていた。

 「岸田政権のワクチン3回目接種の遅れが批判を浴び、菅さんは岸田総理に『官僚に任せきりだと遅くなる』と助言しました。しかし岸田総理の動きは鈍かったのです。
 菅さんは総務省をフル回転させ、地方自治体にプレッシャーをかけて接種スピードを上げた。一方、岸田さんには何の策もない」(閣僚経験者)

 岸田に任せていては、日本がダメになる―。気づけば菅の思いは、安倍とシンクロしていた。

 「佐渡金山の問題では、実は菅さんも『おれだったら推薦するよ』と発言していた。
菅さんが安倍さんに加勢したことが、政府の方針転換の決定打となった」(閣僚経験者)

https://news.yahoo.co.jp/articles/632447b0f2b953eb008559fee473db77e1173599?page=2