新型コロナの感染拡大が続く中、大規模なクラスターが発生した大阪府内の高齢者施設では
入院が必要だと診断されても搬送先の病院が見つからず、施設で亡くなる人も出ていて、
施設では「重症者が最優先で入院できる体制を作ってほしい」と訴えています。

大阪府内の高齢者施設では先月末、入所者の1人が新型コロナに感染していることが確認され、
検査を行ったところ入所者41人のうち、8割にあたる33人が感染する大規模なクラスターになりました。

施設では近くにある病院に往診を依頼し、治療を受けましたが、入所者2人については症状が悪化しているため
すぐに入院が必要だと診断されました。

施設では保健所に2人の入院を依頼しましたが、このうち80代の男性については入院先が見つからず、
看病を続けたものの、その後、施設で亡くなったということです。

施設の関係者は入所者が亡くなったことについて、「施設には医師がおらず見守ることしかできなかった。
早く入院できていたら救えた命だった可能性があり、残念です」と話しています。

そのうえで「必要なときにすぐに病院にみてもらえるよう、重症者が最優先で入院できる体制作りを
お願いしたい」と訴えていました。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220218/2000057940.html