今年最初のG1、第39回フェブラリーSは20日、東京競馬場のダート1600メートルで争われる。砂初挑戦のチャンピオンズCで惨敗した桜花賞馬ソダシは見限り早計。G1昇格の97年以降、牝馬が勝てない歴史にピリオドを打つべくスタンバイする。


 見限るのはまだ早い。ソダシはダート初挑戦だったチャンピオンズCで逃げたものの12着と完敗。ただ、主戦の吉田隼は「ハナに行けたというのは評価しています。いいスピードを見せてくれた」と振り返る。最内枠だったとはいえ、慣れないダートからのスタートでも楽に先手を奪った走りは、高い砂適性を感じさせた。「ダートが走らないことはない」と須貝調教師も語気を強める。

 復活へのシナリオは思い描いている。「待ってヨーイドンより、自分のタイミングで動いていくような競馬が合っていると思うんだ」。そんなトレーナーの理想像に自然と重なって見えるのが父クロフネだ。今回と同じ舞台で初ダートだった01年の武蔵野S。好位から余力十分に早々と先頭に立ったが、東京の長い直線でも後続を突き放す一方だった。1分33秒3という驚異のレコード(改修前)で圧倒。周りを気にせず、自分の競馬に徹してねじ伏せた。

 偉大なDNAを受け継ぐ白毛のアイドルホースは、この中間も高い素質の片りんをのぞかせている。特に2週前の3日には栗東・CWコースでラスト1ハロン10秒7を叩き出す抜群の伸び。さらに、今回はG1・2勝を含む3戦3勝と勝率10割のマイルへの距離短縮だ。「これだけ動ければ十分だと思う。いい状態で出せそうだね」と満足そうにうなずいた須貝師。偉大な父が覚醒した舞台で、本来の輝きを取り戻す。https://news.yahoo.co.jp/articles/f27d8e5838b2218f10715757fdfb2692e3ad180a