三幸製菓・佐藤CEO 取材応じず
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/29245

新潟県村上市長政(ながまさ)の工場火災で従業員6人が亡くなった三幸製菓の
佐藤元保・代表取締役CEO(最高経営責任者)は21日、阿賀町内で新潟日報社が取材を求めたのに対し、
無言で応えなかった。
三幸製菓は11日の火災発生後からこれまで会見を開いておらず、佐藤CEOから火災に関する具体的な説明はない。

21日はこの火災で亡くなった同社社員、渡部(わたなべ)祐也さん(22)の葬儀が阿賀町の斎場で行われ、
佐藤CEOも参列。終了後、新潟日報社が取材を求めたが応じず、
社員とみられる男性らとともに無言で車に乗り込んだ。

同社はこれまで会見を開いていない。
新潟日報社など、県内に拠点を置く報道各社が加盟する新潟司法記者クラブが18日、
記者会見の早急な開催を求めて文書で申し入れたが、
「ご遺族らへの対応を優先する」などとして、開催の予定はないと回答している。

◆新発田工場に立ち入り検査 地元消防

村上市長政(ながまさ)の三幸製菓荒川工場で6人が死亡した火災で、
新発田地域広域事務組合消防本部は21日、同社の新発田工場(新発田市佐々木)を立ち入り検査し、
避難経路の確保や防火管理状況などを調べた。

立ち入り検査は15日に続き2回目。
21日は、新発田消防署の職員ら8人が新発田工場内にある全ての建物に入り、
避難誘導灯などの消防設備や防火管理状況を調べた。
15日は火気を取り扱う建物1棟で、機械回りの整理整頓や避難経路の確保、日常的な訓練状況などを確認した。

同本部予防課によると、15日の検査で不備は確認されなかった。21日の検査結果は「今後精査する」とし、
「直すべき所は立ち入り検査通知書で指導し、重大な違反については改修報告書を提出してもらう」とした。

同本部は、11日に発生した三幸製菓荒川工場の火災を受け、管内(新発田市、胎内市、聖籠町)で
火気を取り扱う別の会社の4工場でも、防火設備などを確認する立ち入り検査を実施、注意喚起している。