イラン核合意、数日内にまとまる可能性
https://jp.wsj.com/articles/u-s-nears-return-to-iran-nuclear-deal-11645481738
イランや米国などは、2015年に結んだ核合意の再建に近づいている。ただ、交渉担当者らは制裁解除の規模など、イランからの多くの最終的要求を巡る議論を続けている。

  交渉を担当している当局者らは、今後数日以内にウィーンで合意がまとまる可能性があるとした。ジョー・バイデン米大統領は核合意の再建を外交政策の最大目標に掲げており、ホワイトハウスはイラン核開発プログラムを抑制することが中東地域安定化のカギを握っているとし、これが達成できれば中国やロシアへの対応に専念できるとみている。

 米政府当局者らによれば、再建される合意内容は2015年のものとほぼ同じになるものの、イランのブレークアウトタイム(核爆弾1個分の核燃料の製造に必要な時間)はこれまでの1年間から最短で半年にまで短縮される可能性がある。これは米国が合意から離脱して以降、核開発を通じイランが専門技術を得たことが理由だという。

 欧米政府当局者らは、イラン核開発が進展しているため2月末までに合意を結ぶ意向を示している。欧米の外交官らは、合意達成の見込みがなければ今後数日内に交渉を打ち切るとも警告している。

 イラン外務省の報道官は21日、「残っている課題は最も難しく、深刻で重要な部分だ」と述べた。ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は18日、交渉が大幅な進展を見せているとした上で、「だがすべてが合意されるまでは、何も合意できていないのと同じだ」と続けた。