本州トキ放鳥に向け選定要件提示
環境省検討会、5月ごろ公募開始

https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/27775
 環境省は17日、トキの放鳥や繁殖の方針などを話し合うトキ野生復帰検討会をオンラインで開いた。本州側でのトキ放鳥に向け、実施地域の選定要件などの最終案を示した。5月ごろに放鳥地域の公募を開始する予定で、3カ所程度選定することを想定している。

 最終案によると、要件として、トキの生息地となる水辺や森林などの里地がおおむね1万5千ヘクタール以上あることや、原則として、過去に日本産のトキの生息実績があることなどを挙げた。また、放鳥地として応募した地域の選定を行う委員会を、同省に設置することも決めた。

 検討会では、要件に「佐渡からの飛来実績がある場所が望ましい」とあることに関して、問題視する声が相次いだ。出席者の一人は「放鳥地が日本海側の一部地域に限られてしまう。より広く地域を検討できるようにしたほうが良いのではないか」と述べ、再考を求めた。

 同省は、検討会での意見を踏まえ、公募開始に向けて要件を精査していく考えだ。