「レバナス民、なぜ損切りしないんだ?」

 「ここは買い増し、ガチホ(長期保有)だろ」

1月中旬、SNS上では、一部の投資家の間でこんなやりとりが繰り広げられ、「レバナス」という言葉がトレンド入りするほど盛り上がった。

 聞き慣れない「レバナス」とは何なのか。「レバ」は、てこの原理を意味する「レバレッジ」のことで、投資の元手を借金で増やし、大きなリターンを狙うことなどをさす。「ナス」は、米国のハイテク株中心の株式市場ナスダック。これを組み合わせたレバナスとは、ナスダック100の株価指数の2倍の値動きになるようにレバレッジをかけた投資信託やETF(上場投資信託)のことだ。
レバナスは、ナスダックの株価指数が3%上昇すると、価格が倍の6%値上がりするように運用されている。成長が著しい米アップルやマイクロソフト、アマゾン、テスラなどが組み込まれたナスダック指数は近年上昇が続き、レバナスは大きく値上がりし、人気となった。ところが、1月に米国で長期金利が上昇するなどして、ナスダック指数が一時、1割強下落。金融引き締めの局面では成長株が売られる傾向にもあるため、レバナスを手放すか、持ち続けるべきか、といった論争がSNS上で繰り広げられたのだ。
たとえば、レバナスの代表格である大和アセットマネジメントの投資信託「iFreeレバレッジ NASDAQ100」(大和レバナス)は、この3年余りで価格が4倍以上に上がり、昨年末時点で純資産額も2千億円を突破した。しかし、今年に入って投信の価格は一時約25%下落し、資産額も1500億円を割り込んだ。楽天投信投資顧問も昨年11月に同様の投信を売り出したが、売り出し時には1万円だった基準価格が一時、7千円台となった。
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