埼玉・所沢の日本茶、仏コンクールで初の最優秀

3/3(木) 14:27

年に1回開催されているフランス唯一の日本茶コンクール「ジャパニーズティーセレクションパリ」で、関東地方有数の茶の産地・埼玉県所沢市から出品された商品が初めて最優秀賞を受賞した。
応募した大和園油屋製茶所の関隆治さん(59)は「国内での評価や需要にも好影響を与える」と期待を寄せている。

今回のコンクールには238点の応募があり、大和園油屋製茶所の「所沢ぐり茶 蕾(つぼみ)」は「玉緑茶部門」の27点の中で最優秀と評価された。

所沢市をはじめとする埼玉県西部は日本三大銘茶の一つ「狭山茶」の産地として知られる。
狭山茶としては過去にも最優秀賞を獲得したことがあるが、関さんが会長を務める所沢市茶業協会の受賞はなく、フランスに出向いて日本茶愛好家の好みをリサーチするなどの取り組みを重ねた末、初の快挙を成し遂げた。

関さんによると、海外では「香り」を重視してお茶を楽しむ人が多いという。
この傾向を踏まえて試行錯誤した結果、茶葉を針状に整える最後の工程を省くことで「茶の香りが、若葉の香りから花や果実の香りに近くなって残る」と分かった。
研究の成果を生かすため、針状の茶葉の部門ではなく、茶葉が勾玉(まがたま)のような形状をした玉緑茶の部門を選んだ。

今年1月の審査結果発表の様子は動画で届き、「フランスの審査員がうちの店の名前を読み上げたので、びっくりしました」と関さん。「遊び心を持って、おいしいお茶を作り続けたい」と意気込みを語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0c3ab3803c44181a9ebf776c457a09997279cca3