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リコーダーの使用を自粛するか、対策を講じて使うか。その後者に対する要望も少なくない。そこで、学校用水着開発の大手「フットマーク」(本社・東京)が「リコーダー用カバー」を開発した。
価格はソプラノ用が880円 アルト用990円(いずれも税込)。同社の担当者は「飛沫が外に出にくい『超はっ水加工』の生地でできたカバーを装着することで、飛沫の拡散をできるだけ抑え、音が鳴る部位の『窓/ラビューム部』と唾液が流れる『足部管』を覆い、それぞれをなくさないよう、ひもでつなげた布製(水着素材)カバーです」と機能を説明した。

「まん延防止重点措置」が31都道府県に出された中、学校では各教科で試行錯誤がなされてきた。同社担当者は「特に音楽授業でのリコーダー演奏については『指だけで授業を行っている』『自宅で個人練習してもらう』『飛沫が怖いのでリコーダーの練習は外で実施している。寒いので、室内で吹かせたい』 『一度も(リコーダーを)使わないまま終わらせるわけにはいかない』など、悩みを抱えている学校から、飛沫対策としてリコーダー用カバーのお問い合せが急増しています」と明かす。

教育現場の声はどうか。大阪府大東市立四条中学校の音楽科・原優奈教諭は「新型コロナウイルス感染拡大の状況になり、校内研究授業でリコーダーを使った授業の使用を断念し、授業計画を変更することを検討していました。何か方法がないかとウェブ検索しているとフットマーク社のリコーダーカバーを見つけました。100%の感染防止になるとは言い切れないでしょうが、感染対策の必要性に応えてくれる商品だと感じました」と経緯を説明した。

その上で、原教諭は「着用しても音量の変化がなく、着脱も問題なく行えています。感情を音に乗せる唯一の教科が音楽であり、感染対策としてそれらが制限されることは子どもたちの中にある表現力を抑制してしまっているといっても過言ではありません。可能な限り、音に触れさせる授業を追求したいと思っています」と飛沫対策を講じたリコーダー使用の継続を望む。

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