日本人とロシア人は、労働の喜びを分かち合い、若者同士は屈託のない笑いを共にする中で、歴史上初めて、夢を一緒に見る力を、そしてその習慣を、はぐくみあっているではありませんか。

ウラジーミル。君とぼくは、同じ未来を見ている。行きましょう、ウラジーミル。ロシアの若人のために。日本の未来を担う人々のために。
戦いが終わって来年で75年です。冷戦の終焉(しゅうえん)からでも30年。
私たちは1956年に、二度と互いに戦わず、相互に敵とみなさず、平和愛好、善隣の原則に立って関係を築いていくことを固く約束しました。

そして今、私たちは、貿易・経済、対外政策、文化・スポーツといったあらゆる分野での相互発展を同じ方向へと向かわせるべく、歩みを加速させています。
北方四島での共同経済活動、人と人との交流も、かつてないまでに進みました。
日露の新しい協力関係は、われわれ二人の努力によって、着実にその姿を見せつつあります。

そしてその先に、平和条約の締結という歴史的使命がある。未来を生きる人々を、これ以上、もう待たせてはならない。
ゴールまで、ウラジーミル、二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。歴史に対する責任を互いに果たしましょう。
平和条約を結び、両国国民がもつ無限の可能性を一気に解き放ちましょう。
そのほとんど次の刹那、日本とロシアの連結は、地域を変える。世界を大きく変え始めるでしょう。

会場の皆さん、ロシアのすべての皆さま、日本が皆さまの未来に加える新しい、そして大きな可能性に想像の翼をはためかせてください。
歴史を一緒に作りましょう。未来をともに切り開こうではありませんか。
ありがとうございました。スパシーバ。