ウクライナ危機はパワーシフトの時代の地政学的な断層を映し出す | 戸田記念国際平和研究所
https://toda.org/jp/global-outlook/ukraine-crisis-exposes-geopolitical-fault-lines-in-an-era-of-shifting-power.html

人類の福祉全体に対する西側社会の貢献には比類なきものがある。にもかかわらず、西側社会は、自己嫌悪と激しく分極化した文化戦争、政治の機能不全、漂流する道徳問題で揺れてきた。プーチンですら、西側の「キャンセル・カルチャー」や「ウオゥク(Woke=覚醒)・イデオロギー」――攻撃的に歴史を見直そうとする動きや、マイノリティの利益の特権化、ジェンダーアイデンティティーの曖昧化、伝統的な家族像の解体――などは、1917年のロシア革命以後のボルシェビキによる苛烈な抑圧と同調主義を彷彿とさせるものだ、と警告しているのである。