福島県の小名浜漁港(いわき市)で、イセエビを地元の新名物にしようという取り組みが進んでいる。
2011年3月の東京電力福島第1原発事故後、福島県内の漁業は休漁や試験操業を強いられ、風評被害など苦境が続く。
その中で、茨城県が安定漁獲の北限とされているイセエビの豊漁が続き、新“北限のイセエビ”として定着しつつある。
地元仲卸・水産加工業「上野台豊商店」の上野台優(ゆたか)社長(46)は地元レストランとコラボし、味で知られる「常磐もの」の新たな目玉として発信している。

いわき市でのイセエビの漁獲量は震災前は1トン前後だった。しかし、いわきのイセエビが注目されるとともに漁獲量も増え、19年3747キロ、20年4483キロ、そして21年は6159キロと伸びている。

「福島の魚は安全だ、と私が言うこともない。徹底検査しているから」。その上で、味で勝負する。「おいしいと感じる魚を提供したい。北限のイセエビは間違いなく、小名浜の武器になる」。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e5ada586995950349b596f8c0a50c2f069776381