高値続く子牛価格 10年で1.7倍に 「赤字も覚悟」 拡大路線はインバウンド需要で拍車
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2月上旬、さつま町の薩摩中央家畜市場。子牛を買い求める県内外の肥育農家たちで緊張感がみなぎる。
コロナ禍でインバウンド(訪日外国人客)需要が消えたものの、2日間の競り平均価格は71万円の高値に張り付いた。

「この金額で買って、果たして利益を出せるのか」。
町内で肥育牛千頭を飼う福永畜産の福永充社長(54)はぼやく。
牛を飼い始めて33年になるが、ここ数年は経験したことのない値という。
10頭を仕入れ、市場を後にした。

子牛は不足感から高値が続く。JA県経済連によると、2021年度の県内平均は64万7000円(2月末現在)。
この10年で1.7倍に跳ね上がった。

少しでも安い子牛を求め、離島の市場にまで足を延ばす農家も珍しくない。