LMEニッケル、111%上昇し10万ドル突破 ロシアの供給不安で

[8日 ロイター] - ロンドン金属取引所(LME)のニッケルは8日の取引で一時111%上昇し、過去最高値の1トン=10万1365ドルを付けた。

ウクライナ情勢の緊迫化と対ロシア制裁で供給不安が広がっている。

0635GMT(日本時間午後3時35分)時点の価格は66.5%高の8万0025ドル。

ロシアは世界のニッケルの約10%を供給している。ニッケルは主にステレンス鋼や電気自動車(EV)のバッテリーに利用される。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツのアナリストはリポートで「先週、過去例のないスピードで対ロシア制裁が打ち出された。投資家は供給・需要予測からロシア産のニッケルを全て除外しており、それに応じて価格が上昇している」と述べた。

豪州のコンサルタント、スティーブン・ブラウン氏は「市場は落ち着くだろう。2022年は大量の供給増加が見込まれている」とし、インドネシアで新たなニッケル・マットの生産が大量に始まり、年末にかけて価格下落するとの見通しを示した。
https://jp.reuters.com/article/global-metals-idJPL3N2VB1QY