プーチンが「暗殺」されたら即発射か…ロシア「核報復システム」の危ない実態

https://news.yahoo.co.jp/articles/8feda76c955927f7f14086653791c8ff0b78c887

 今のプーチン大統領に「まさか」は通用しない。私たちが想像しうる中で、もっとも最悪の事態を彼なら起こすかもしれない。つまり、核兵器を使った「全面核戦争」だ。

 そして、それは十分にありえる。なぜならプーチン大統領は、己を見失いかねないほど追い詰められているからだ。ウクライナ戦争がどうなろうが、プーチン大統領の命運は尽きたと言える。

 このまま欧米諸国からの経済制裁が続けば通貨ルーブルは急落し、ロシア経済は確実に破綻する。国内での立場が危うくなれば、後がなくなったプーチン大統領が核使用という常軌を逸した判断を下す恐れが出てきた。

 「良心や常識が欠如した独裁者は、自分が失脚するくらいなら全世界を巻き込んで道連れにしようと考えます。プーチン大統領なら、そんな非合理的な決断をしても不思議ではありません」(ジャーナリストの常岡浩介氏)

 仮にプーチン大統領がそこで何とか自制したとしても、「核」の危機は去らない。

 「今回の大失態により、ロシア国内ではプーチン大統領に対する不満が急速に高まっている。起こりうるのは『暗殺』です。

 米国の情報機関はロシア政府内に異変が起きつつある兆候を察知している。プーチン大統領が『除去』される可能性もあるのです。しかし、これが核の封印が解かれるきっかけになりうる」(防衛省関係者)

 なぜならロシアでは「死の手」と呼ばれる核報復システムが稼働しているからだ。

 「『死の手』は、人為的な操作をせずとも自動的に核を敵に浴びせられる自動制御システムです。冷戦中の'85年、敵国からの核攻撃を想定した旧ソ連軍が、確実に報復攻撃を行えるようにするために運用が始まりました」(軍事評論家の菊池雅之氏)

 今なおロシアを守り続ける「死の手」は、何度も改良を経ている。運用開始当初は人間が発射ボタンを押す必要があったが、現在は司令部の非常事態を認識したAIが核使用の判断を下す。

 その判断材料の中には、最高意思決定者の不在、すなわちプーチン大統領の死も含まれている可能性が高い。

 彼の死を国家の存続危機だと判断した「死の手」が、ロシア各地に配備されている約1600もの核ミサイルを一斉に発射するのだ。