米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は10日、英BBCのインタビューで、ウクライナでのロシア軍の攻撃は「戦争犯罪を構成する」との認識を示した。米政権幹部がロシアの行動を「戦争犯罪」と明言するのは初めてとみられる。

 ウクライナ東部マリウポリでは9日、市内の産婦人科・小児科病院がロシア軍の空爆を受け、子供を含む少なくとも3人が死亡。国際的な批判を呼んでいる。

 トーマスグリーンフィールド氏は「我々は国際社会の他の人々とともに、ロシアがウクライナの人々に対して犯している罪を記録することに取り組んでいる。(そこには)いかなる方法でも正当化できない民間人への攻撃がある」と述べた。

 米国とロシアは国際刑事裁判所(ICC)に加盟していない。トーマスグリーンフィールド氏は「必要なときにICCが行動を起こすことを私たちは常に支持している」と説明。「重要なのは、証拠を収集し、準備し、使用できるようにすることだ」と強調した。

 ウクライナでのロシア軍の攻撃について、ICCの主任検察官はすでに戦争犯罪と人道に対する罪の疑いで捜査開始を表明。日本や英国、ドイツ、フランスなど40カ国以上が捜査を付託している。【ニューヨーク隅俊之】

https://news.yahoo.co.jp/articles/90314c3d23c8bd63f55b234a3b52b9769e3f1f50

米軍、アフガン病院誤爆「戦争犯罪」を否定
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM30H0K_Q6A430C1000000/