ロシアのウクライナ侵攻が続く中、女子テニスの世界ランク54位マルタ・コスチュク(ウクライナ)はBNPパリバ・オープン1回戦で勝利後、ロシア勢に対して「誰も会いに来ない。謝りもしない。(ロシア勢の悩みは)海外送金できないことだけ」と苦言を呈した。英地元紙「インディペンデント」が報じている。

コスチュクは10日の1回戦でマリーナ・ザネフスカ(ベルギー)に6-7、7-6、7-5で勝利した。

19歳の新鋭はテニス界のロシア勢の態度に立腹していた。記事によると、コスチュクは「大きな落胆はロシア人選手が誰も会いに来ないこと。自分の国がやったことに対する謝罪がない。メッセージを送ってくる選手もいれば、会話をする人もいたけど、謝罪を聞いたことがない。今起きていることを肯定していないと、私に話した人(ロシア勢)は誰もいない。それがショッキングです」と語ったという。

テニス界ではロシアとベラルーシ勢は中立国の旗の下に国際大会への参加が認められている。

「人間らしく振る舞うために政治的である必要はない。誰もが何が起こっているのか分かっている。それが辛い。スタジアムに着いて、ロシア人選手を見るのはいつだって辛いわ」と心情を明かしたというコスチュクには許せないことがあるという。

侵攻の影響でロシアは国外への外貨の送金額を制限するなど、生活にも大きな影響が出ているが、「彼女らの唯一の問題は国際送金できないこと。そればかり話している。個人的には受け入れられない」と怒りを露わにしていたという。

2回戦ではエリーゼ・メルテンス(ベルギー)に2-6、1-6で敗れたコスチュク。母国が戦禍に見舞われる中、ロシア勢に対する不満を感じる大会となったようだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/397fab3c46a979c9c6936807e3f149cec54969cf