ーーマーガリンに限らず、学校給食の安全性は何を持って担保されているとお考えですか。

「僕は専門家では無いので、マーガリンの安全性については判断ができない部分があります。しかし、給食のメニューは栄養士や調理員など複数の専門家によって決められているものです。
それらの専門家の判断を、僕は信じると言ったのです。この世界のすべての事象に通じる専門家なんていません。だからこそ、それぞれの専門家の判断を信用しないといけないのです。
僕は学校に勤める人間です。だから、学校の給食を司る専門家たちの判断を信用しています」

ーー食べたくない生徒は食べない、食べたい生徒は食べるではダメなのでしょうか。

「学校における給食指導では『完食』が求められる傾向が強いです。
それについては、拙著『居心地が悪く無いクラスづくり』でも『その指導は、しない』でも(いずれも東洋感出版社より刊行)取り上げていますが、この完食指導に苦しめられている子どもはたくさんいるのです。だから、僕は無理やり食べさせるという指導をしていません。
40人のクラスの中には、誰かが嫌いな食べ物でも、それが好きな児童も必ずいるので、個人に完食指導するのではなく、クラス全体としての完食できたらいいという指導をするようにしています」