ロシア、ウクライナ西部に戦線拡大 米欧の武器流入阻止

2022年3月14日 9:09 (2022年3月14日 9:48更新)

NATOは16日、ブリュッセルで国防相理事会を開き、ウクライナへの武器供与が主要テーマになる見通しだ。オースティン米国防長官はウクライナの隣国スロバキアも訪れる。
スロバキアはウクライナが調達を目指す地対空ミサイル「S300」を保有しており、オースティン氏は供与を働きかける可能性が高い。

パベル氏はウクライナ西部への攻撃が激しさを増すと、米欧とロシアの軍事衝突の懸念が高まると話す。
ロシア軍は軍事作戦で着弾点がぶれやすい無誘導兵器に頼らざるを得ないからだと指摘する。ロシア軍は精密誘導兵器の在庫が少ないとされる。

米軍は地対空ミサイル「パトリオット」をポーランドに配備している。ミサイルの着弾点がポーランド国境に近づくほど、パトリオットで迎撃する可能性が出てくる。ウクライナ領空で迎撃すればロシアが米欧の軍事介入とみなすシナリオが考えられる。

ポーランドとウクライナの国境付近の上空は米欧とロシアの双方が「領空侵犯」に神経質になりやすく、戦闘機の誤射リスクもある。
ロシア軍がウクライナ西部で戦闘機を本格的に運用するようになると米欧とロシアの緊張が高まる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN133JY0T10C22A3000000/