年末には1ドル125円、原油1バレル185ドルだとさ・・


[東京 14日] - ゆっくりと進行すると考えられていた貿易赤字拡大と円安のスパイラルが、
ロシアのウクライナ攻撃により一気に加速し始めているようだ。資源や食料の多くを輸入に頼る日本にとって、
こうした事態はできれば避けたいところだったが、日本にとって厳しい現実が迫ってきている。

今年いっぱいロシアからの石油の供給混乱が続けば、ブレント価格は年末までに1バレルあたり185ドルまで上昇する可能性がある。
そうなると日本の貿易赤字は対名目GDP比4─4.5%程度まで拡大する可能性があり、最近の貿易収支とドル/円相場の相関から推計すると、
ドル/円は125円程度まで上昇する計算となる。

日本の輸入の詳細を見ると、原油・粗油、石油製品、そして原油価格に連動する長期契約が多いとされる液化天然ガス
(LNG)の輸入の合計額は輸入全体の16%を占める。これに加えて、日本の輸入全体の3%を占める石炭の先物価格も2月下旬以降、
2倍以上に急騰している。このままロシア・ウクライナ情勢が混沌とした状況が続くとすると、
我々の生活に対するエネルギー価格高騰の影響はこれから出てくることになる。

https://jp.reuters.com/article/column-toru-sasaki-idJPKCN2LB025