日本車はもはや世界の選択肢に入っていない

【村沢義久氏(以下、村沢)】とうとうヒョンデ(旧ヒュンダイ)のEVが5月に日本に上陸しますね。

EVの世界では、中国や韓国が日本より先行しているのですが、一部のモータージャーナリストや、閉鎖的な人達は、そういう動きが気に食わないように見えます。

【井上久男氏(以下、井上)】そういう民族感情みたいなものはあるかもしれませんね。

【村沢】ヒョンデや起亜のEVはかなり良さそうだと思っています。ただ、「韓国EVが優れている」と言われると、民族感情が刺激される人がいる。
それで、「中国・韓国のEVはバッテリーが爆発する」とか、そういうことばかり書かれてしまう。

前回<「EVは自動車産業の破壊者である」そんな議論を続ける限り、日本車の敗北は避けられない>で、日本車は技術でテスラに負けているという話をしました。
ただ、EVに関しては、テスラのみならず、欧州勢、中国・韓国勢にも負けているんじゃないかと危惧しています。

欧米では、EVの選択肢が「テスラか、ヨーロッパ車か、それとも韓国車か」となっています。近年、そこに中国勢が加わってきました。

その結果、日本車メーカーは選択肢から外されつつあります。日産「リーフ」が後退しているし、トヨタのEV本格参入はまだまだこれからです。

【井上】トヨタはまだ販売しているEVがほとんどないですからね。実際、日本車メーカーが負け始めている部分はあると思います。

https://president.jp/articles/-/55399