新型コロナウイルスで実用化された「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」を国内開発するため、名古屋大と京都府立医大は18日、大学発ベンチャー「クラフトンバイオテクノロジー」を3月1日付で設立したと発表した。数年以内に製造体制を確立し、安定供給することを目指す。

同社によると、mRNAワクチンは新型コロナで初めて実用化された。ただ国内で独自に開発されたものはなく、副反応が比較的強い上、不完全なmRNAなどの不純物が多いとの課題がある。

同社は、独自技術を使い、mRNAの純度が99・5%と既存品より高く、常温で保存できるといった特長があるワクチンを開発する方針。mRNAの構造を工夫することで、副反応も抑えられるという。

がんや遺伝性疾患の治療に使えるmRNA医薬品の開発にも取り組むとしている。

https://www.sankei.com/article/20220319-3LS6IVBJAVJQDLXIGOOE7WUYLQ/