歩行者側は「常に青」、通学児童を守る信号機 亀岡暴走事故受け設置

 子どもたちの通学時間帯は、歩行者側が「常に青」。車が来たときだけ、歩行者側を赤にして車を通す――。そんな押しボタン式の信号機が、京都府内で初めて亀岡市篠町の府道に設置された。この場所は2012年に児童ら10人が死傷した暴走事故の現場に近く、通学路の安全対策が進められている。

 信号機が設置されたのは、同市立安詳小学校の正門南側約40メートルの、府道王子並河線。この道では10年前、無免許の少年の車が集団登校中の児童の列に突っ込み、児童ら3人が死亡、7人が重軽傷を負った事故が起きた。府警は事故後、この道路を朝の登校時間には一方通行にしたり、歩道にポールを設置したりして対策を進めてきた。

 だが、この府道は交通量の多い国道9号と並列して走り、渋滞を回避する車の通行が多い。道幅は両側の路側帯を含めて約6メートルと狭く、1車線のみ。これまでは、見守りのボランティアらが都度押しボタン式信号機のボタンを押して、登校する児童を通していたという。10人超の児童が信号待ちするそばを車が走り「危険だ」という声もあがっていた。

 新しい信号機は、朝7時半〜8時半の通学時間帯に限定し、ボタンを押さなくても歩行者側が「常に青」になるようにした。車道側は、横断歩道の手前で車が止まると、センサーが感知し、歩行者側を赤にして車を通す。車の通過時間は1回20秒間だ。

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