くさい便やおならは腸内環境悪化のサイン

 新型コロナの流行が長期化するなか、健康管理の一環として腸内環境を整える「腸活」への関心が高まっています。
朝日新聞Reライフプロジェクトは、腸内細菌とアンチエイジング(抗加齢)に詳しい京都府立医科大学の内藤裕二教授(生体免疫栄養学)を講師に招き、
腸活オンラインセミナー「大腸ケアで免疫力アップ、心と体を若返らせる」を開きました。内藤教授の講演動画を公開しています。
ここでは、参加者から寄せられた腸活に関する質問への回答を掲載します。今回は「便」についてです。

腸活オンラインセミナーの講演動画はこちら

赤ちゃんのおならはくさくない
――便やおならがくさいのは、腸内環境が悪いのでしょうか

内藤 はい、悪いんです。日本人が食物繊維を摂取して発酵反応を起こして出てくるガス状物質は、酢酸です。酢なので漬物のようないい匂いがするはずなんです。
赤ちゃんの便からは酸っぱい匂いがすることがありますが、これは酢酸によるもので、くさくないはずです。一方、くさいのは硫化水素が原因です。
匂いは腸内環境を表しているのです。匂いは主観的なので難しいですが、ウォッシュレットにセンサーをつけておいて、
便を流すときに匂いを感知して「あなたの腸内環境はよくないですよ」と赤ランプがつくようなシステムが開発されるといいですね。


高脂肪食は便秘の危険性高める
――保育所に勤務している者です。
ここ数年、乳幼児の便秘が増えています。アドバイスはありますか?

内藤 日本人の子どもの便秘が多いのは、問題になっています。
学校で排便したくないというトイレ事情もありますが、食生活の影響もあると思います。
高脂肪食は便秘のリスクになります。少しなら問題ないですよ。量が問題です。
揚げ物などの高脂肪食を控えめにすること、食物繊維をしっかりとることが大事です。


https://www.asahi.com/relife/article/14494231