われわれは大馬鹿者である。だからこんなことを言う。
『あの人は生涯を無為のうちに過ごした。私は今日何もしなかった。』
――なんだと。あなた方は生きたではないか。それが、あなた方の仕事の根本であるばかりでなく、もっとも輝かしいものではないか。

モンテーニュ『エセー』第3巻13章より(翻訳:原 二郎)