売り上げ1兆円超えたモン  くまモン関連商品、国内外累計

熊本県の蒲島郁夫知事は23日午前の定例記者会見で、くまモン関連商品の国内外での累計売上高が、2021年末までに1兆1341億7千万円に上り、1兆円を超えたと発表した。九州新幹線の全線開業1年前の10年3月の誕生以来、キャラクターの商業利用の無料化や、知名度の向上で、おおむね右肩上がりに伸びてきた。

 県は10年12月、国内の企業や団体がくまモンのイラストを無料で使用できる商業使用を解禁した。11年11月に「ゆるキャラグランプリ」で1位を獲得し、11年は25億円だった売上高が12年は293億円に急増。15年には1千億円を超えた。18年から海外企業にも有料で使用を許可した。

 21年の売上高は1546億5千万円で、1601億9千万円と過去最多だった20年より3・5%(55億円)減った。新型コロナウイルスの影響で初めて前年から減少に転じ、過去3番目となった。
 国内販売分は前年比3・8%減の1479億6千万円、海外販売分は中国で衣料品などの売り上げが伸び、3・7%増の66億9千万円だった。
 品目別では、前年はコロナ禍の巣ごもり需要で健闘した「食品類」が5・7%減の1289億7千万円と苦戦。縫いぐるみやおもちゃなどの「グッズ類」は、前年よりもウエットティッシュやフェースシールドなど衛生用品が堅調で、9・9%増の256億8千万円となった。

 県がくまモンのイラスト使用を許可しているのは21年末時点で計2858社(うち海外企業81社)。蒲島知事は会見で「目標だった1兆円を突破できた。熊本を応援してくれるみなさまの温かい気持ちに感謝する。コロナ禍後のさらなる飛躍を目指す」と述べた。
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