北朝鮮弾道ミサイル、米本土到達の可能性 通常軌道で発射なら
2022/3/24 20:45

 防衛省は24日、北朝鮮が午後2時33分ごろに弾道ミサイル1発を発射し、午後3時44分ごろ、北海道・渡島半島の西方約150キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられると発表した。韓国軍合同参謀本部によると発射地点は平壌の順安(スナン)付近と推定され、飛行距離は約1080キロ、最高高度は約6200キロ。飛行時間(約71分)と最高高度はいずれも過去最高で、日本政府は新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)級とみて警戒を強めている。

 日本の船舶・航空機などへの被害は確認されていない。防衛省は、通常よりも高い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射したと分析。2017年11月に発射されたICBM「火星15」の飛行時間約53分、最高高度約4500キロを大きく超えており、「新型のICBM級ミサイルと考えられる」とした。

 今回のミサイルが通常軌道で発射された場合、米国本土まで到達する可能性がある。着弾地点は過去の北朝鮮による発射で最も日本列島に近いとみられ、北朝鮮のミサイル技術の進展を裏付けた。北朝鮮には日米韓などを強くけん制する狙いがあるとの見方が出ている。韓国軍は対抗して地対地ミサイルなど計5発を発射した。

※略※

https://mainichi.jp/articles/20220324/k00/00m/030/365000c