鬼のいないかくれんぼ 赤ちゃんポスト、苦難の旅

「かくれんぼしよう」。
そう言われ、見知らぬ病院にやってきた小さな男の子。

だがいくら待っても、鬼は探しに来なかった。

2007年5月10日、熊本市の慈恵病院の看護部長、田尻由貴子さん(68)の携帯が鳴った。
電話口からは切迫した様子の看護師の声。「ゆりかごに預けられました!」

親が育てられない子を受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)が、
日本で初めて同院に開設されたのがこの日正午。
そのわずか3時間後のことだった。

「第1号」は青いシャツの3歳児で、かくれんぼのつもりで連れてこられたという彼は、
脱いだ靴を抱えて座り込んだままポカンとしていた。

「まさか」。
受け入れ対象に考えていたのは主に新生児。
保育器など用意していた設備も大半が乳児向けだった。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33670720R00C18A8ACYZ00/

赤ちゃんポストに座っていた男の子…18歳になり「宮津航一として、その後を伝えたい」

2007年5月、熊本市の慈恵病院に「こうのとりのゆりかご」と呼ばれる赤ちゃんポストが開設された。
〈ぼく〉はそこに預けられた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea664ae7a5d8639a582178f181fba50f96c3467a
2以降につづく