近年、仮想通貨のマイニング需要やパンデミック中の巣ごもり需要、半導体不足などの影響でグラフィックボードの高騰が続いていました。
しかし、2022年1月頃にはグラフィックボードの価格推移が下落に転じました。
さらに、2022年3月にはアメリカ政府が中国に対する制裁関税の一部撤廃を発表しており、これに伴って大手PCパーツメーカーのASUSがグラフィックボードを最大25%値下げすることを発表しました。

グラフィックボードはゲームやCG関連の計算処理以外に、仮想通貨のマイニングにも用いられており、仮想通貨市場の盛り上がりと共にグラフィックボードに対する需要が爆増して価格高騰&品不足が発生していました。
さらに2021年には新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要や世界的な半導体不足の影響を受けて需要が供給を大きく上回る事態が発生。
これによりグラフィックボードの価格は値上がりを続けていました。

その後、2021年半ばには中国やインドで仮想通貨マイニングに対する規制が強化されたことからグラフィックボードのマイニング需要が落ち着き始め、2022年1月にはビットコインの暴落などが影響して上昇し続けていたグラフィックボードの価格が下落に転じました。

さらに2022年3月23日には、アメリカが中国に科していた制裁関税のうち、電子部品や家電など352品目を除外することを発表しました。
ASUSは制裁緩和によってグラフィックボードの値下げが可能になったとして、NVIDIAの「GeForce RTX 3000シリーズ」を搭載したグラフィックボードを対象に2022年4月1日から最大25%の値下げを実施すると発表しました。
ASUSは「我々は、制裁緩和による価格低下を消費者に還元する最初の企業の1つとなります」と述べています。

https://gigazine.net/news/20220330-asus-geforce-lower-prices/