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ホラン千秋も興味津々!“マンホーラー”鉄子が語る「マンホール」の魅力とは?

ホラン千秋がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組では、“ラジオの中の編集部”を舞台にホランが編集長、リスナーが番組専属特派員となり、全国の食べ物やさまざまな場所にスポットを当て、日本の魅力を再発見していきます。4月3日(日)の放送では、マンホールのスペシャリスト、“マンホーラー”の鉄子さんをゲストに迎え、マンホールの魅力についてたっぷりと語っていただきました。

◆鉄子が語る、マンホールの魅力
鉄子さんがマンホールの写真をときどき撮るようになったのは30年ほど前。大学在学時に“自分の町をプロデュースする”という課題が出されたため、千葉県市川市内を探索することに。そこでマンホールの蓋に目が止まり、もともと“鉄好き”だったので市内のさまざまなマンホールを観察。すると、マンホールに絵が描いてある物と描いていない物があることに気付きます。そこで、蓋のデザインに“ご当地性”があることを知り、「旅行先などでも見るようになった」と言います。

また、「マンホールの蓋の上を人が歩くたびに、しょっちゅう(蓋が)磨かれていくようなものなので、腐食が進みにくくなる。(腐敗のスピードで)置かれている環境や人の営みが見える」と説明。

さらに、鉄子さんいわく、大体のマンホールの蓋には「インフラの種類やそれを管理している自治体や会社などのマークが入っているので、それを見ると、どこが管理をしていて、どんなインフラが走っているのかが分かり、見えてこないレイヤーが見えてくるのが面白い」と魅力を語ります。

◆鉄子おすすめのマンホール
マンホールの蓋にはさまざまなデザインがあり、なかでも鉄子さんが「ぜひ見ていただきたい!」とおすすめしたのは、東京・渋谷のスクランブル交差点から始まり、道玄坂の上のほうにまであるマンホールです。

その写真を見たホランが、「よく見ると、非常口から走り出そうとしている人が、いっぱい連なっている感じ」と率直な印象を語ると、鉄子さんから「その写真を90度回すと、違うモチーフが見えてきませんか? 凹凸の出っ張ったところが何かになっている」とヒントを提示します。

ヒントに従い90度回してみると……それが“犬”であることに気付き大興奮のホラン。さらに鉄子さんは、「実はそれだけじゃなくて、このいっぱいいる犬のなかで、2匹だけ他とは違うのがあるんですよ」と、さらなるヒントを教えてくれたところで、ホランは「あっ! しっぽを巻いてるっ! 柴犬みたいにクルンってしてる!」と声を上げます。

鉄子さんによると、そのマンホールのデザインを描いたデザイナーは“クスッと笑えて面白いものを”との思いから仕掛けをしていると解説したところで、ホランが「分かった! 首輪もしてる〜!(違いに気付くと)すごく楽しい!」と声を弾ませます。
◆マンホーラー・鉄子イチ押しの「骨董蓋」
マンホールの魅力はそれだけに留まらず、「戦前から設置されていて、今でも奇跡的に残っているものがいくつかある」と鉄子さん。それらは、マンホールマニアの間では“骨董蓋”と呼ばれていて「なかでも私のイチ押しの骨董蓋は、昔、秋葉原と神田の間に交通博物館があって、その敷地内に郵政省の前身となる逓信省(ていしんしょう)時代の蓋が今もそのまま残っている」と言います。

その説明を受け、その蓋の写真を見たホランは、「革がなめしになめされたように、“鉄でもこんなになるんだ!”というぐらい、ほぼツルツル状態」と驚きます。これに、鉄子さんは「(その蓋の上を)みんなが通ったからツルツルになっていて、どんなに新しくても、誰も踏まないところはどんどん錆びていくんです。だからこれは、すごくみなさんに愛でられている蓋」と力説します。

ちなみに、数ある骨董蓋のなかで、なぜこれがイチ押しなのかというと「(かつてあった)交通博物館にあったものなので、当時は気付いていなかったけど、小さいころに交通博物館に行ったことのある私も絶対に踏んでいるんです。交通博物館の建物の外に、機関車と新幹線の頭の部分が展示されていて、その新幹線の鼻の先辺りに蓋があったので、新幹線を目の前から見ようとするとどうしても踏むんですよ」と鉄子さん。

現在、交通博物館の跡地にはJR神田万世橋ビルが建っていて、「そのビルを建てるにあたって、舗装も何もかも全部やり直しているはずなのに、(その蓋は)残っているんです! 逓信省の電話の蓋以外にも、国鉄の前身だった工部省時代の蓋も残されているので、偶然残ったのではなくて、きっと貴重な物だと分かって、あえて残しているんだと思う」と熱弁。