青森県には膨大な山地があってそこにはブナ林があります そこに雷が落ちて一本のブナの木が
裂けてやがて枯れてしまいました ブナ林はどうやって再生するのでしょうか

このブナ林の土にはたくさんの微生物(菌類)がいてその微生物はブナの根に窒素やリンを運び
代わりにブナの根は光合成でできた糖や炭水化物を菌に与えます
しかし今その木が死んでしまい そこには大きな陽だまりができ下草しか生えていませんので
その土壌には窒素やリンがありません

すると菌はこうするんです 毒キノコを発生させるんです その毒を食った昆虫や小動物が死に微生物が
分解して窒素肥料のもとにするんです そしてカエデともみの木を育てます カエデの葉が木陰を作り
ブナの若木を育てます やがてブナは成長しカエデはブナの木の日陰になって枯れてしまいます
土壌は菌によってそこに生息させる植物を選び ブナは実の数でそこに住むイノシシや鹿の数を
増減させます
土の役割は私たち人間が及ばない神秘に満たされています これが森の豊かさなのです