【ワシントン共同】ブリンケン米国務長官は7日、ロシア軍が侵攻したウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャなどで「(市民を)レイプ、殺害、拷問したとの確かな報告が増えている」と述べ、残虐行為があったと非難した。「歴史の審判から逃れられないようにする」と強調し、責任を追及する考えを示した。訪問先のブリュッセルで記者会見した。

 ブリンケン氏は、ブチャでロシア兵が住民を広場に集めた上で、若者をひざまずかせて後ろから頭を銃で撃ち「これはごみだ。ごみを浄化するためにわれわれは来た」と語ったとする目撃者の証言を紹介。ロシア軍に連行された女性町長(50)が手を縛られたまま夫や息子とともに殺害されたと指摘した。

 東部ハリコフ州では5歳の娘と学校に避難していた女性を、ロシア兵が無理やり空き教室に連れ込んで顔をナイフで切り付けた上、銃で脅してレイプする事件も起きたと説明。「組織的に人権を侵害した国は、人権を守る組織に居座ってはならない」と述べ、国連人権理事会からのロシア追放を評価した。

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